ヘッジファンドは、通常の投資信託(ファンド)と違い、
「絶対的収益の追求」を掲げ、いかなる不況化でもプラスの運用実績
を出す事を目標としています。
一部の機関投資家等しか購入することはできず、
一般の個人投資家さんの目に触れないために
その実体はイマイチ見えてきません。
そこで、今日はヘッジファンドが取っている一つの戦略について
お話しようと思います。
例えば、、
代表的なものにアービトラージ(裁定取引です)があります。
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これは、市場のひずみを捕えて、その差額を頂こうというものです。
裁定取引と聞くと難しい感じですが、
海外で安くブランド品を買ってきて国内で高く(国内の市場価格で)売る
といった感じをイメージすると分かりやすいかもしれません。
同じ商品でもその地域、市場によって価格に差があることを
利用した取引です。
一見、絶対に稼げるようにも見える「アービトラージ」ですが、
誰もがそこに気がつくと安く買えなくなったり、高く売れなくなったりと
市場の価格がだんだん一つに収斂していきます。
誰もが儲かるところを放っておかないのです。
しかし、市場のひずみというのは、あらゆるところに
あらゆる場面で出てきます。
このひずみをヘッジファンドは探して
取りに行く訳です。
10年位前だったと思います。
日経平均採用銘柄が30銘柄くらい一気に入れ替わるときがありました。
この時は、ヘッジファンドの稼ぎ時でした。
日経平均採用銘柄は、インデックスファンドに組み込まれていたり、
多くのポートフォリオの中心になっているのですが、
その銘柄が入れ替わる事でどういったことが起こるかと
いうと・・、
ファンドや、ポートフォリオに組み込まれている日経平均採用銘柄
225銘柄中30銘柄が外され、別の30銘柄が採用されるということです。
採用される銘柄はポートフォリオの組み込みに必要なので買われます。
反対に採用を外される銘柄は売られます。
ヘッジファンドはこの動きをを見越し、
採用される銘柄を買っておいて、採用されて組み込まれる時に、
株価が上がるので、売りに行く。
外される銘柄は反対に売っておいて(空売り)
下がったら買い戻す。
これに日経225先物、オプションを絡めて
同時に一気に瞬間的に裁定取引を行うわけです。
徐々に採用銘柄を組み替えるファンドや機関投資家もいますが、
お固い頭のファンドは採用銘柄が変わってからでないと
銘柄の組み替えが出来ない、しないというところもあります。
(実際にインデックスの動きにインデックスファンドを高いレベルで連動させるのは
大変なものです。)
そこがカモられるわけです。
(そこにお金を預けている個人投資家がババを引きます)
もちろん理論的にはそうすれば儲かるなと思っても
実際のトレードを行うには、多くの銘柄と先物、
オプションの価格を計算して、一気にトレードするシステムが必要になります。
だから、一般的には、個人投資家が簡単にヘッジファンドと同じ
投資なんてできないですね。
一瞬の裁定取引で利益を上げる為に、
ヘッジファンドは高額な資金を投じ、システムを作って儲けにきます。
そこでは、気づいていても気づいていなくても
個人投資家がババを引かされます。
個人投資家が購入できる一般の投資信託で
それほど長期的に運用益を出しているところは見ませんが、
これには様々な法規制があり、ヘッジファンドのような自由度の高い
運用ができないからという側面もありますが、
今お話したように、ヘッジファンドにカモられている場合も
往々にしてあるということもあるでしょう。
なので個人投資家もできるアービトラージシステムがあれば
非常に貴重です。
基本的には勝つ可能性が非常に高く
安定して利益が上げられるけど実際には個人レベルでは出来ないというのは
今までの話のとおりです。
それを出来るようにしたシステムを作ってもらって
動かしていました。
アービトラージシステムは鞘とリなので
多くの人が同じ行動を取るとサヤが縮小して儲からなくなりがちです。
そして瞬間的に発注約定をして
少ないサヤでも滑らずに確実に抜かないといけません。
これは難しかったのですが
寄り付きと引けのエントリー、エグジットを行うことで
可能にしました。
そうすれば、個人でも
滑らずに、サヤが取れるわけです。
更に、寄り付き、引けは多くの注文が入りますので少々のロットでは
マーケットインパクトも無しです。
ある程度の人が同時に同じ発注を出しても機能するということです。
まさしく個人投資家向けのリアルアービトラージです。
日経225をメインに行うシステムです。
それでは。
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